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モデルプラン3 継桜王子~熊野本宮大社

熊野古道中辺路 「ちょっと寄り道展望台」から大斎原と大鳥居を望む

 険しい3つの峠を越え、いよいよ熊野本宮大社の神域へと入るコース。熊野詣の険しさを実感するしながらも、徐々に聖地の空気を感じて気持ちが高まってくるコースで、熊野古道歩きの神髄に触れてみましょう。

※小広王子から発心門王子までの区間は人家や車道と離れた森林の中を歩く距離が長く、そのうえ3つの峠を越すので、健脚の方向けです。十分な準備をして歩いてください。林道とは交差するところがありますが、ほとんど車は通らず、交通・宿泊の便が悪いので、熊野本宮大社まで一気に歩き通すプランを立てる必要があります。早朝出発することと、日の短い時期と悪天候の日は避けることがおすすめです。

スタンプスポット

①継桜王子
②中川王子
③小広王子
④熊瀬川王子
⑤発心門王子
⑥水吞王子
⑦伏拝王子
⑧三軒茶屋跡
⑨熊野本宮大社
⑩産田社
⑪大斎原

モデルプラン

前半
・各地から継桜王子へ
・継桜王子から発心門王子まで歩く
 歩行距離:14.2km
 歩行時間:6~8時間
 上り(累積):780m
 下り(累積):980m

後半
・発心門王子~熊野本宮大社まで歩く
 歩行距離:7.5km
 歩行時間:2~3時間
 上り(累積):190m
 下り(累積):460m
・熊野本宮大社から各地へ

前半

継桜王子

野中の一方杉と継桜王子

 「秀衡桜」の伝承から「継桜王子」という名前がつけられました。若王子権現ともいわれ、野中地区の氏神にあたります。境内には「一方杉」がそびえ、神秘的な空気が漂います。
 継桜王子・野中の一方杉の隣には、わらぶき屋根の「とがのき茶屋」があります。現在は観光案内所となっています。とがのき茶屋の向かいを降りていくと、「野中の清水」があります。

継桜王子周辺の見どころ
野中の清水

日本の名水100選に選ばれた野中の清水は、四季を問わず満々と水をたたえています。秋には周囲の紅葉が水面に映り、錦を織り成します。

とがの木茶屋
野中の紅葉

継桜王子にある休憩所。古道を歩く人たちをボランティアのスタッフが温かく迎えてくれます。秋にはかやぶき屋根と紅葉の取り合わせが旅の疲れを癒してくれます



徒歩15分

中川王子

熊野古道中辺路 中川王子

 旧国道から少し上がった林の中に、緑泥片岩の石碑がひっそりと立っています。
 比較的早く設けられた王子で、中右記に「仲野川王子に参る」とあります。後鳥羽院御幸記では「中の河」となっており、修明門院御幸記には「中川」と出ています。緑泥片岩の石碑には「中川王子」とあります。



徒歩30分

小広王子

熊野古道中辺路 小広王子

 小広峠の旧国道の道端に、上部の破損した緑泥片岩の小広王子碑が建てられています。明治の道路改修以前は、もとの高い峠の上にあったものです。



徒歩15分

熊瀬川王子

熊野古道中辺路 熊瀬川王子

 中世の熊野参詣記には、熊瀬川王子の名が見られません。そのため王子自体の存在が疑問視されており、一説には小広王子と熊瀬川王子を同一の王子であるとすることもあるようです。
 ただし、江戸時代の地名として「熊瀬川」の名があることから、その名をとった王子であるとも考えられます。



徒歩115分

湯川王子

熊野古道中辺路 湯川王子

 音無川の上流、桧林の中に王子跡があり、緑泥片岩の碑と小祠が見られます。
 湯川王子は九十九王子のうち比較的格式の高い准五体王子として、また道湯川の氏神として祀られてきました。
 明治末期には近野神社に合祀され、さらに国道311号線がかなり離れたところを通ったことで、道湯川は昭和30年代から無人になりました。現在は土地の出身者によって小社殿が建てられています。
 平治の乱でも活躍した湯川一族発祥の地といわれ、往事はかなり栄えたと思われる石垣などが残ります。
※デジタルスタンプはありません。



徒歩70分

船玉神社・猪鼻王子

熊野古道中辺路 船玉神社

船玉神社は赤木越ルートとの分岐付近にあり、熊野権現が舟を考案した場所とも言われています。
ここから少し進むと猪鼻王子があり、さらに15分ほど進むと発心門王子へとたどり着きます。
※デジタルスタンプはありません。



徒歩25分

後半

発心門王子

熊野古道中辺路 発心門王子

 発心門王子は熊野九十九王子の中でも別格の五体王子のひとつに数えられていました。
 「発心門」とは、仏の道に帰依する心を発する入り口(門)という意味で、ここからが熊野本宮大社の神域とされていました。
 明治末期の神社合祀で三里神社に合祀となり、社殿も移築されました。現在の社殿は平成2年(1990)に復元されたものです。

田辺市本宮町三越
0735-42-0735(熊野本宮観光協会)



徒歩30分

水呑王子

熊野古道中辺路 水吞王子

 もとは三里小学校三越分校の敷地であったところに「水呑王子」と刻まれた緑泥片岩の碑が立っています。
 長い歴史のある王子社で、中世の参詣記には「内水飲」と記されており、江戸時代の初め頃から現在の水呑王子と表記されるようになったようです。

田辺市本宮町三越
0735-42-0735(熊野本宮観光協会)



徒歩30分

伏拝王子

熊野古道中辺路 伏拝王子

 長く厳しい参詣道を歩いてきた参詣者が、熊野本宮大社(旧社地大斎原)を、はじめて望むことができたため、遠く望んで伏し拝んだとされています。木々の間から、熊野本宮大社の旧社地「大斎原」の森が望めます。
 中世の参詣記にはその名がなく、比較的遅い時代に成立したと思われます。

田辺市本宮町伏拝
0735-42-0735(熊野本宮観光協会)



徒歩20分

三軒茶屋跡

熊野古道中辺路 三軒茶屋跡

 三軒茶屋跡は、熊野古道小辺路との合流点でもあり、関所があったと伝えられています。

田辺市本宮町大居
0735-42-0735(熊野本宮観光協会)



徒歩35分

祓殿王子

熊野古道中辺路 祓戸王子

現在の熊野本宮大社まであと50mほどのところに、小さな樹叢に守られるように立つのが 祓殿王子です。史料によっては「祓戸」「祓所」などの別表記があります。
熊野本宮大社の旧社地(大斎原)までも数百メートルしかなく、他の王子とは異なり参拝の直前に身を清める潔斎所としての性格を持っていた王子社と見られています。
※デジタルスタンプはありません。

田辺市本宮町本宮
0735-42-0735(熊野本宮観光協会)



徒歩5分

熊野本宮大社

熊野本宮大社

 熊野速玉大社、熊野那智大社とともに全国に約4700社ある熊野神社の総本宮。境内は凛とした空気が漂い、神門をくぐると檜皮葺の荘厳な社殿が迎えてくれる。
 元々は大斎原と呼ばれる中州にあったが、明治22年の大水害により社殿の多くが流失し、被害を免れた上四社が現在地に移築されている。

田辺市本宮町本宮1110
0735-42-0009
時/7:00~17:00



徒歩5分

産田社

伊邪那美命の荒御魂がお祀りされており、新たなものを生み出すパワーを感じる神社です。

田辺市本宮町本宮
0735-42-0009(熊野本宮大社)



徒歩5分

旧社地 大斎原

晴天の大斎原

 明治22年の水害に遭うまで熊野本宮大社が鎮座していた場所。高さ33.9mに及ぶ日本一大きな鳥居の先は、いにしえから人々の祈りを受け止めてきた聖なる地。

田辺市本宮町本宮1
0735-42-0009(熊野本宮大社)

世界遺産 熊野本宮館

熊野本宮大社のすぐ前にあり、各種観光案内を行うほか、世界遺産に関する展示があります。

田辺市本宮町本宮100-1
0735-42-0751
時/9:00~17:00 無休

Kumano Hongu Heritage Center Kumano Kodo



バス10分

熊野本宮温泉郷で宿泊

湯の峰温泉
湯の峰温泉 湯筒

日本最古ともいわれ、熊野詣の湯垢離場として栄えた温泉地。風情漂う温泉街で世界遺産のつぼ湯に入浴したり、湯筒でゆで卵づくりも楽しめる。

湯の峰温泉の宿泊施設

川湯温泉
川湯温泉 川湯 仙人風呂 熊野古道 和歌山

川底からお湯が沸き出す珍しい温泉地。夏は温泉と川遊び、冬(12~2月)には川をせき止めてつくる大露天風呂「仙人風呂」が楽しめる。

川湯温泉の宿泊施設

渡瀬温泉
わたらせ温泉 大露天風呂

緑と清流に抱かれた温泉地。周辺にはアウトドアを楽しむ施設が整備され、熊野の自然を堪能しながら滞在できる。日帰り入浴におすすめの施設も。

渡瀬温泉の宿泊施設

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