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滝尻王子~高原

滝尻王子

かつては熊野三山の聖域のはじまりとされていた滝尻王子から、急坂を上って眺望の良い「高原(たかはら)」地区 へ。

滝尻王子の川向に滝尻バス停があり、田辺駅からのバスもあり便利です。

滝尻王子から高原コースの位置

コース高低図

熊野古道中辺路 滝尻王子~高原

歩行距離:3.9km 歩行時間:2~3時間
最低標高:約85m(滝尻王子) 最高標高:約370m(剣ノ山経塚跡)

コース紹介

スタートは滝尻王子。滝尻バス停は田辺駅からのバスもあり、バス停から橋を渡れば滝尻王子です。
滝尻王子周辺には公衆トイレや駐車場、観光案内所「熊野古道館」、滝尻茶屋や小さなお店もあり、スタート前の準備を整えましょう。

滝尻王子

滝尻王子は富田川と石船川が合流する地点に鎮座します。かつてはこの王子社が熊野三山の霊域のはじまりとされていました。
滝尻王子は、熊野九十九王子社のうち五体王子社にも数えられ、中世に熊野御幸が盛んであった頃には、皇族貴族により奉幣や読経の他、法楽のための里神楽や歌会が盛大に催されました。
平安時代後期には藤原秀衡の寄進により四町歩(1万2千平方メートル)の境内に七堂伽藍が建立されていたといわれています。

滝尻王子周辺

熊野古道館

熊野古道館の館内

熊野古道に関するさまざまな展示や観光案内を行っています。
定休日:なし(年末年始を除く)
営業時間:午前9時~午後5時

滝尻茶屋

滝尻茶屋

世界遺産 熊野古道 滝尻王子の無人休憩所。
下記営業時間は、地区の漬物を使ったビーガンハンバーガーを販売しています。
定休日:毎週火曜日・水曜日
営業時間:午前7時~午後3時

いきなりの急な登り坂

滝尻王子の裏手から、いきなり急坂が始まります。胎内くぐり、乳岩、不寝王子を経て「剣ノ山経塚跡」までは激しい登りが続きます。途中で休憩をとりながら一歩一歩上がっていきましょう。ここの登りだけで一般的には1時間はかかると思って下さい。

胎内くぐり
胎内くぐり
乳岩
乳岩

不寝王子

滝尻王子の背後にそびえる剣山(371m)への急坂の途中、滝尻王子から約400m地点に不寝王子の石碑が建っています。
ネズ王子の名称は中世の記録にはなく、元禄年間の「紀南郷導記」にネジ王子という小社の跡があると記されているだけで、その存在は不明確とされています。

剣ノ山経塚跡からはフラットな道で、25分ほどで高原への車道と交差します。そのあと階段状の登りが15分ほど続き、登り切ると高原(たかはら)の里に出て、車道を少し歩けば高原熊野神社です。

高原熊野神社

平安時代の熊野九十九王子社には数えられていませんが、熊野本宮大社から御神体が勧請された高原熊野神社の社殿は、中辺路で最も古い神社建築です。
建仁元年(1201)の『熊野御幸記』には地名が記され、藤原定家が立ち寄った事がわかります。
楠の大木を背後に控えた優雅な朱塗り檜皮葺、春日造の社殿は応永十年(1403)のもので、熊野古道沿いの神社では現存最古のものです。(県重要文化財にも指定)
世界的博物学民俗学者の南方熊楠は、明治時代末期、神社合祀が行われる中、この鎮守の森や神社を守り残したことでも知られます。

高原霧の里へ到着

高原熊野神社近の「高原霧の里」には休憩所とトイレ・駐車場があり眺望も良いので一休み。
付近には小さな喫茶店や宿泊施設などもあります。

午後に滝尻王子を出発した方は、高原で宿泊することをおすすめします。
ここから近露までは、車道と離れた山中になります。朝、滝尻王子を出発し続けて近露や野中まで歩く方は、ここでトイレと飲料補給をしてください。

ウォークマップ

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